ラビドクロミス カエルレウス / Labidochromis caeruleus
Labidochromis caeruleus
ラビドクロミス カエルレウス
ラビドクロミス カエルレウス
ラビドクロミス・カエルレウスの学名があらわしている意味
「青い色を持ったラビドクロミス属の魚」を表しています。
Caerule=青
カエルレウスには様々な地域変異種が存在しています。
白いタイプ、青いタイプ、そして写真の様な黄色いタイプ。
一番最初に登録された模式種が青いタイプのカエルレウスだった為、学名には「青い魚」として記載されています。
Caerule=青
カエルレウスには様々な地域変異種が存在しています。
白いタイプ、青いタイプ、そして写真の様な黄色いタイプ。
一番最初に登録された模式種が青いタイプのカエルレウスだった為、学名には「青い魚」として記載されています。
ラビドクロミス・カエルレウスの分布本種はマラウイ湖の北部に幅広く分布しています。
西はマラウイ領域、東はタンザニア領域にも存在しています。 写真の様な、ポピュラーな黄色タイプのカエルレウスはマラウイ領域のライオン・コーブ(Lions cove)を中心とした地域を中心に産出します。 |
(地図はライオン・コーブ周辺)
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ラビドクロミス・カエルレウスの生活圏とその黄色について
ラビドクロミス・カエルレウスは「堆積物の豊富な深場の岩礁地帯」(Deep Sediment Rich Habitat)を生活圏としています。
本魚は水深20mあたりの深い岩場に生息しています。
こうした場所には、カエルレウス以外にも黄色をしたムブナが多く生息しています。
(例:メイランディア・ゼブラ ゴールドなど)
「深場」と「黄色のムブナ」ついて、まだはっきりとした因果関係はわかっていないものの、専門家は下記2つの仮説を立てています。
・深場に生える藻類に黄色の色素が豊富に含まれている
・暗い深場では黄色がカムフラージュになっている。
本魚は水深20mあたりの深い岩場に生息しています。
こうした場所には、カエルレウス以外にも黄色をしたムブナが多く生息しています。
(例:メイランディア・ゼブラ ゴールドなど)
「深場」と「黄色のムブナ」ついて、まだはっきりとした因果関係はわかっていないものの、専門家は下記2つの仮説を立てています。
・深場に生える藻類に黄色の色素が豊富に含まれている
・暗い深場では黄色がカムフラージュになっている。
ラビドクロミス・カエルレウスの捕食習性
光のあまり差さない深場に棲息しているので、苔を食べる習性はあまり強くありません。
通常、浅瀬に住むムブナが一つの所をテリトリーとして定め、テリトリー内で生える苔に固執するのに対して、カエルレウスはいろいろな場所へ出かけて行っては食べられるものを探し回る性格があります。
また、喉骨の調査から、本魚は他のムブナに比べて喉骨がとても発達していることが分かりました。
この事から、本魚は湖に生息している貝類をかみ砕いて捕食していると考えられています。
通常、浅瀬に住むムブナが一つの所をテリトリーとして定め、テリトリー内で生える苔に固執するのに対して、カエルレウスはいろいろな場所へ出かけて行っては食べられるものを探し回る性格があります。
また、喉骨の調査から、本魚は他のムブナに比べて喉骨がとても発達していることが分かりました。
この事から、本魚は湖に生息している貝類をかみ砕いて捕食していると考えられています。
ラビドクロミス・カエルレウス飼育について
他のムブナの様にテリトリーに固執する性格は無いので大人しい性格をしています。
他魚を執拗にいじめたりする性格はありません。
そして、混泳魚からうけるストレスに対しても耐性があり、腹水病が発生することも殆どありません。
とても飼育しやすい魚です。
また、水槽の壁面をバックグラウンドで覆うと、壁面を這うようにホバリングし、食べ物を探す面白い習性を見せてくれます。
他魚を執拗にいじめたりする性格はありません。
そして、混泳魚からうけるストレスに対しても耐性があり、腹水病が発生することも殆どありません。
とても飼育しやすい魚です。
また、水槽の壁面をバックグラウンドで覆うと、壁面を這うようにホバリングし、食べ物を探す面白い習性を見せてくれます。
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ラビドクロミス・カエルレウスが1ペアから全世界にひろまった逸話
本魚にはとても面白い裏話が紹介されています。
ラビドクロミス・カエルレウスは非常にポピュラーでマラウィシクリッドの中ではメジャーな存在です。世界各地のペットショップで沢山の個体を目にすることが出来ます。
しかし、これらはたった1ペアの魚から世界中に広がったというものです。
ラビドクロミス・カエルレウスは非常にポピュラーでマラウィシクリッドの中ではメジャーな存在です。世界各地のペットショップで沢山の個体を目にすることが出来ます。
しかし、これらはたった1ペアの魚から世界中に広がったというものです。
ブリチャージ氏による繁殖
80年代の前半、輸出業者の間ではラビドクロミス・カエルレウスの存在は知る人ぞ知る存在でした。
その後、スウェーデンの業者が初めて国外に輸出しました。
その時、輸出されたのは1ペア 2匹の個体でした。
たまたまそれを見た同じ観賞魚業者のブリチャージ氏は、この魚の市場ポテンシャルにくぎ付けとなりました。
彼は、その2匹を譲ってもらいました。
その後、ブリチャージ氏は本拠地のタンガニーカ湖ブルンディに、その2匹を持ちこみ養殖を開始しました。
苦節4年間、その2匹を元に1000匹までブリードを行いました。
そして、1986年には一斉に輸出を開始しました。
その当時の発表された名前はラビドクロミス タンガニカエ(Labidochromis tanganicae)と名づけられていました。
その為、当初はタンガニーカシクリッドだと誤解を受けていました。
その後、スウェーデンの業者が初めて国外に輸出しました。
その時、輸出されたのは1ペア 2匹の個体でした。
たまたまそれを見た同じ観賞魚業者のブリチャージ氏は、この魚の市場ポテンシャルにくぎ付けとなりました。
彼は、その2匹を譲ってもらいました。
その後、ブリチャージ氏は本拠地のタンガニーカ湖ブルンディに、その2匹を持ちこみ養殖を開始しました。
苦節4年間、その2匹を元に1000匹までブリードを行いました。
そして、1986年には一斉に輸出を開始しました。
その当時の発表された名前はラビドクロミス タンガニカエ(Labidochromis tanganicae)と名づけられていました。
その為、当初はタンガニーカシクリッドだと誤解を受けていました。
スチュアートグラント氏による繁殖と失敗
一方、別の輸出業者であるスチュアートグラント氏は本魚のビジネス的な価値は無いと思っていました。
それは、本魚が捕獲困難なためでした。
ラビドクロミス・カエルレウスは非常に深場に生息しており、その個体数も少なく、ビジネスとして成り立たないと考えていました。
しかしながら1990年、遂に本魚のブリードを行うことを決定をしました。
ダイバーに集めさせること1ヶ月、22匹の個体を見つけ出しました。
そして、スチュアートグラント氏の本拠地であるマラウイ共和国のカンビリ・ポイント(Kambiri Point)でブリードを開始します。
しかし不幸なことに、彼の地を地震が襲い養殖池は破壊されました。
全ての個体が死んでしまい、その時ブリードした個体は市場に出ることはありませんでした。
更にその間、ワイルド個体の輸出は一匹も行われませんでした。
この事から、現在流通している多くのラビドクロミス・カエルレウスはブリチャード氏がスウェーデンで購入した1ペアの個体により世界に広まったと考えられています。
それは、本魚が捕獲困難なためでした。
ラビドクロミス・カエルレウスは非常に深場に生息しており、その個体数も少なく、ビジネスとして成り立たないと考えていました。
しかしながら1990年、遂に本魚のブリードを行うことを決定をしました。
ダイバーに集めさせること1ヶ月、22匹の個体を見つけ出しました。
そして、スチュアートグラント氏の本拠地であるマラウイ共和国のカンビリ・ポイント(Kambiri Point)でブリードを開始します。
しかし不幸なことに、彼の地を地震が襲い養殖池は破壊されました。
全ての個体が死んでしまい、その時ブリードした個体は市場に出ることはありませんでした。
更にその間、ワイルド個体の輸出は一匹も行われませんでした。
この事から、現在流通している多くのラビドクロミス・カエルレウスはブリチャード氏がスウェーデンで購入した1ペアの個体により世界に広まったと考えられています。